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ナベアツが差別に繋がるなんて誰が言ったんだ?

だれも言っていないと思うんだが・・・。
障碍者関連のニュースでこんなものがあった。

差別に対して過剰に反応する人たちが差別を助長する:livedoorニュース

記事の中にあるリンク先のBPOを見たが「2008年5月に視聴者から寄せられた意見 1,507件」中で該当する意見はたったの一件だけだった。良く見っけたな、しかし。1/1500だもん。(実際にリンク先に行くとどんだけ意見が多いか分かりますよ)

<差別や偏見を助長する>:今月BPOに寄せられた意見
お笑い番組に出ている芸人の「3の倍数になるとアホになる」という芸は許せない。というより、これを「芸」と言ってはいけないと思う。スタジオではゲストも客席も「アホ」になった顔を見て笑っているが、これで笑うということは倫理的におかしいと思う。障害者の方々、顔面神経麻痺の方々の気持ちを考えたら、このような程度の低い笑いをテレビで放送することが適切か不適切かはすぐに分かると思う。放送局は、テレビを見ている青少年への影響も真剣に考えるべきだ。


「差別に対して過剰に反応する人」ってどっちなんだろうという疑問は置いておいて、一般人がそう言うのはまあ仕方ないにしても、一応プロのモノカキの方でも認識はこのへんなのかなぁ・・・これは結構深い話なんだけれども、と思ってしまう。
この論争がもとでナベアツがテレビに出られなくなるのが怖いがやっぱり書いといたほうがいいと思って。
もともとの話はこのブログのエントリーだと思う。

世界のナベアツの悲しみと楽しみ:評論家・山崎元の王様の耳はロバの耳
 ナベアツが演じるアホは、目の玉のひっくり返し気味に視線を泳がせつつ、顔の一方を引きつらせる表情が基本で、さらに、手足をぶらぶらさせて「アホ」を強調することがある。表情と形でシンプルに笑いの刺激を与えつつ、算数との組み合わせた意外性があり、繰り返しのリズムが癖になる、なかなか洒落たネタなのだが、ナベアツによる「アホ」の表現はある種の人にはたまらないだろう。
 ある種の人とは、たとえば、「ナベアツのアホ」を表情に持った障害児を持つ親だ。
ただし、たとえば障害児や障害児の親が不快な思いをするから、ナベアツはこのネタを封印すべきだとは思わない。
 言葉や表現を狩っても不毛であり、一人一人が持っている差別意識を忘れさせているに過ぎない。問題は意識自体の方にある。不格好だとする対象を笑いたい意識は心の中にあるのだから、せめて、それを忘れないことだ。

livedoorニュースの記事を書いたライターの篠原さんは上記の山崎元氏のブログにもコメントをしているので山崎氏のエントリーも読んでいるかと思う。その上で彼が書いた記事が例のlivedoorニュースの記事だが個人的な要望を言えば、山崎氏のブログからも引用しつつどういった対応を取るべきかを書いて欲しかったと思う。私には山崎氏の意図がライターの篠原さんに伝わっていたとはどうも思えない。むしろ反対のことを言っている。

差別に対して過剰に反応する人たちが差別を助長する:livedoorニュース
障害者差別を声高に叫ぶ人ほど、障害者を「特別扱い」する傾向がある。私は知人の女性から、駅で知的障害者の男性に抱きつかれたという話を聞いたことがある。驚いた女性は、その抱きついた人を力を込めて押しのけた。至極、当たり前の行動だろう。しかし、その男性の付き添いの方には怒鳴られたそうだ。「この子は障害者なのよ!」と。つまり、障害者だから許せというのだ。

記事全体における篠原さんの主張はステレオタイプでどこにでもある主張だと思う。まぁ「みのもんた的」と言えば分かりやすいか(いやあそこまで酷くはないです、すみません)。

例えば「知人の女性が駅で知的障害者の男性に抱きつかれた」という話だが、もうこれなんて都市伝説化していて読んでて「またこの話?芸がねーな」と正直思ってしまった。付き添いが「この人は障碍者だから許して」っていうところまでそっくりだ。(付き添いは大抵が女性で母親が圧倒的に多いパターン)

別にこの篠原さんが話を膨らまそうとウソを書いているとか知人の女性がウソを言っているとは主張しないのだけれど、まぁ本当であるという証拠もないし調べようもない。だたなー、ひとりの知人の経験を「障害者は」と一般化するのはどうかと思う。母集団が少なすぎるのでは?抱きついた男性がいたとしてしっかり怒る付き添いだっているだろうと。(そういうパターンは表には出てきにくいとは思うけど)

差別に対して過剰に反応する人たちが差別を助長する:livedoorニュース
どのようなことをすれば良い方向に進むのか、それは私にも分からない。しかし、このようなことを続けていけば、心の中にある見えない差別はより強くなってしまうだろう。

まず始めに「障害」がなぜ「障碍」や「障がい」と言い換えられるようになったのかくらい調べてから記事を書く様にするだけでも少しは変わると思う。篠原氏はこう書いている。

差別に対して過剰に反応する人たちが差別を助長する:livedoorニュース
最近、こういった障害者を差別しているから云々という意見をよく耳にする。「しょうがいしゃ」という言葉も、「障害者」から「障がい者」に変わろうとしている。「害」という字に悪いイメージがあるため、本人や家族に不快感に与えてしまう恐れがあると言うのがその理由だ。私は思う、そこに何の意味があるのだろうか? と。

そういう主張も確かにあるが、話はそんなに単純ではない。Wikipediaで調べてもその一部はすぐに理解出来るだろう。そこに何か意味があるかはもう少し議論をしてから決めても遅くないと思う。

障害者 表記:Wikipedia
「障害」の表記は1949年の身体障害者福祉法の制定を機に一般的に使われるようになった。 「障害」、「障礙(碍)」のうち、「礙(碍)」が当用漢字の使用制限によって法律では使えなくなったことにより、「障礙」と意味が同じ「障害」という語が採用された。

少なくとも「害」という字自体が当て字であるから本来の使い方に戻そうという主張だってある。ジャップと言われて何にも感じない日本人も確かにいるとは思いますが出来れば私はやっぱりジャパニーズとよんで欲しいのです。ジャップという言葉に悪意があろうとなかろうと、ね。ジャップと呼ばれてもなお「私は思う、そこに何の意味があるのだろうか? 」と言えればいいんですがそこまで利口にはまだなれていない。

と、言いつつ山崎氏のコメントから引用。

世界のナベアツの悲しみと楽しみ:評論家・山崎元の王様の耳はロバの耳
  障害児サイドの視点を一つ補足すると、自分の奇行や表情などを「笑われる」対象として納得して受け入れることが出来れば、他人との関わりを上手くやっていく上で、大きな強みになることがあります(これは普通の人のコンプレックスもそうかも知れませんね)。親も子も、障害は個性だと言い切って、そこまでできると、確かに強くなります。出来るなら、目指したい境地です。

本当にそうだと思います。なかなか難しいと思いますが、20年前と比べれば徐々にですが可能性は高くなっていると思います。

追伸
テレビ局がこれでナベアツのネタを放送禁止にしたりしないで欲しい。それだけは切に願う。
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